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第61回春季関東高校野球
大会トピックス




2009/05/20(水)  
失策からの失点響く 夏へ課題と収穫

  
浦和学院-常総学院 両チームのあいさつが終わり、ダッグアウトに引き揚げる常総学院ナイン=上毛新聞敷島球場
守備の乱れが勝負の行方を左右した。準決勝と同じように肝心の守りが崩れて余計な点を与え、常総学院は準優勝に終わった。

4回裏、2つの失策などで4失点した。左打者に初球をバントされ、先発・長谷川悟(2年)がお手玉。4球と犠打で1死二、三塁となり、続く高いバウンドの一ゴロを途中出場の後藤勇希(同)が本塁へ悪送球。三走に続き二走の生還までも許し、ノーヒットで2点を献上した。その後も2点を追加された。

木内幸男監督(77)は「試合の流れを渡してしまった」と指摘した。その前の3回、無死満塁のピンチを無失点で切り抜けただけに、痛い失点だった。

15安打を浴びた投手陣も、4連戦のために疲労の色が濃かった。全試合に先発した長谷川は「体力的には大丈夫だったが精神的に疲れていた」と漏らした。今大会好救援を見せていた小熊陽太郎(3年)も4失点で、「球が高かった。課題はスタミナ」と話した。木内監督は「ピッチャーはいっぱい、いっぱいだった」と思いやった。

レベルの高い強豪校にもまれ、練習試合とは違う「真剣勝負」を体と意識で覚えた経験は何よりも大きい。木内監督は「私の中でこれまでで一番弱いチームが、関東の準優勝までくるんだから」と謙遜(けんそん)。選手たちに「やればできる。これで甲子園でベスト4、8と言ってもピンとくるかもしれない。(選手の意識が)付いてこられるようになる」と収穫を口にした。夏4連覇へ向け、常勝チームをさらに磨き上げる。





2009/05/20(水)  
左翼・鈴木が好返球

  
浦和学院-常総学院 3回裏浦和学院無死満塁、左飛で三走石田が本塁を狙うが、常総学院・鈴木の好返球で憤死。捕手羽鳥=上毛新聞敷島球場
乱れた守備の中で、左翼で先発した常総学院の鈴木翔平(2年)が、好返球を見せた。

3回裏無死満塁。浦和学院の4番の打球はやや浅い左中間へ。鈴木は捕球すると、体勢を立て直しワンバウンドで捕手・羽鳥尊(3年)へ送球。「完ぺきだった」。タッチアップを狙った三走を本塁手前で刺した。

ただ、チームは敗れ笑顔はなかった。準決勝は失策して途中交代も味わった。夏に向け「当たり前のことを当たり前に、堅実にできるようにしたい」と堅守を誓った。





2009/05/19(火)  
堂々8回1失点 小熊

  
常総学院-富士学苑 2度マウンドに上がり計8回を投げ1失点の好投を見せた常総学院・小熊=上毛新聞敷島球場
「頼りになる選手」。常総学院にとって小熊陽太郎投手(3年)が当てはまる。

3-3の同点。2回裏、早めの出番が回ってきた。3連投の疲れを見せずに、7回まで投げ、無失点で切り抜けた。3点差で迎えた9回無死一、二塁のピンチで、再び登板。失策絡みで同点とされたが踏みとどまり、勝ち越した10回は、気迫の投球で抑えた。

「きのう(準々決勝)は制球、テンポが悪かった。克服できるように投げた」と、リズムに乗った投球を見せ、勝利に満足顔。直球のスピードも最後まで落ちず、堂々のピッチングだった。県大会を含め29回2/3を投げ、自責点はゼロ。「いつでも準備はしている」と最後まで力強かった。





2009/05/19(火)  
常総激戦制す 1年生国井、会心三塁打

  
常総学院-富士学苑 10回表常総学院1死一塁、国井が左中間へ勝ち越しの適時三塁打を放つ=上毛新聞敷島球場
常総学院に漂う嫌な流れを途中出場の1年生、国井伸二朗がバットでかき消した。7-7の同点で迎えた延長10回表1死一塁。外角の直球を「芯に当たった」と左中間へ鋭くはじき返した。一塁走者が一気に生還。勝ち越し打に三塁ベース上で、何度も左拳を突き上げた。「打てる球を待った。完ぺきだった」と喜んだ。

県大会は背番号3を付け、全試合スタメン出場。今大会も背番号4で先発として期待されたが、現地入りしてから右肩を痛め、出場は準々決勝での代打による1打席だけだった。

巡ってきたチャンスに「思い切り振り抜こうと思った」と、ここ一番の集中力を発揮し、チームを決勝へ導く勝利に大きく貢献した。木内幸男監督(77)も「故障なので壊さないために温存していた。左投手をよく打った」とたたえた。

試合内容は、ぎくしゃくした。初回に3点を先制、試合の流れをつかんだかに思えたが、すぐに同点とされた。その後、4番羽鳥尊(3年)が前日に続く豪快な左越え本塁打を放つなど、7回までに4点をリード、常に優位に立っていた。

苦戦の要因は守備。6失策と乱れ、そのうち4つが得点に結び付いた。木内監督も「エラーしまくり」と厳しい表情。「大事にやろうとし過ぎる。体が硬まってしまう」と指摘した。

勝負どころは心得ている。チームの勢いも本物だ。決勝では無駄な失点をどう防ぐか。安定した守りこそ、関東王者へ上り詰める近道となる。





2009/05/18(月)  
打線奮起、プロ注目左腕攻略

  
常総学院-東海大望洋 5回表常総学院1死一塁、羽鳥が左中間へ2点本塁打を放つ=上毛新聞敷島球場
常総学院が多彩な攻撃で、プロも注目する関東屈指の左腕、真下貴之(3年)を打ち砕いた。木内幸男監督(77)は「打線が奮起した」と評価。投手陣の踏ん張りに支えられて勝ち上がってきたチームに、明るい材料が増えた。

東海大望洋(千葉)とは県大会前に練習試合で対戦。真下には5回までに10三振を奪われ、敗れた。以後、打線は下降線をたどり、県大会で打撃が低迷した要因の一つともなった。

同じてつは踏まない-。ナインは燃えた。2回表一死三塁。柿沼弥臣(2年)がカウント2-1から一前へスクイズを決め先制。追い付かれた後の4回は、一塁に走者を置き4番田中優次主将(3年)が「狙っていた」という直球を強打。打球は左中間を破り2点目。歌野伸宏(同)の右前適時打もあり、主導権を握った。

5回は1死一塁で、3番羽鳥尊(同)が見せた。直球が走らず「腕が振れてない」と読み、狙いを変化球にしぼった。2球目、その変化球をきれいに振り抜き、深い左中間のスタンドへ放り込んだ。「自信になった」と充実の表情に、木内監督も「やっと羽鳥らしくなった。これで打線も組みやすくなった」とたたえた。

中軸の長打に小技を絡め、小刻みに得点しての勝利で、昨年の4強に並んだ。羽鳥は「一つ一つ、目の前の試合に勝つことだけを考えてきた。次も同じで、昨年を上回りたい」と力強い。打線に手応えをつかみ、チームはまた一つ自信を手に入れた。





2009/05/17(日)  
常総、2年連続8強 競争で選手成長、夏へ前進

  
常総学院-高崎商 2回表常総学院2死二、三塁、9番長谷川の左前2点適時打で二走・柴崎が生還。捕手・須藤=高崎城南球場
公式戦で選手の力量を見極め、力を引き出しながら、なおも勝利をものにする。県大会から続く常総学院の戦いぶりが決まり、2年連続で関東大会8強入りをつかんだ。

先発は2年生6人、3年生3人。県大会決勝とは打順も大きく変えた。試合前、2年生主体のメンバーに木内幸男監督(77)は「成長してほしい。(夏へ向け)経験させたい」と語った。

先発投手は県大会決勝で実績がある左腕、長谷川悟(2年)。8人の右打者が並んだ打線に、得意のスライダーを多用し、打たせて取る投球。だが6回裏に2点を奪われ、1点差にされると小熊陽太郎(3年)へ交代。2死一、二塁。相手の押せ押せムードの中、マウンドへ上がった小熊は「力まないように」と落ち着き、後続を断った。その後は緩急自在のピッチングで、無失点のまま終えた。

打線は2回に適時打2本で3得点。その後は抑えられていたが、6回に追加点を挙げた。途中から8番に入っていた川島尚仁(同)は、1死二塁の好機で、真ん中の甘い直球を強振。打球は深々と右中間を破り、三塁に達するとベース上で何度もガッツポーズした。「長谷川が頑張っていた。ここで打たないと」。結果的に、決勝点になった。

投打で力を発揮したのは、最後の夏に懸ける3年生2人だったが、1、2年生もレベルアップしている。今大会を「夏の肥やしにする」と位置付ける木内監督。競争が選手の成長をもたらし、夏へ前進する勝利。常総学院が乗ってきた。





2009/05/17(日)  
田中新主将が2安打 チームけん引

  
常総学院-高崎商 2回表常総学院1死一塁、田中主将が同点に追い付く左越え適時二塁打を放つ=高崎城南球場
2安打1打点。新主将となって臨んだ今大会で、田中優次(3年)が打撃でチームを引っ張った。

2回表1死一塁で内角のスライダーをとらえた打球は左越えの適時二塁打。「少し(バットの)先だった」と振り返るが、1点を奪われた直後に追い付く一打だった。6回には左前打で出塁。川島尚仁(同)の三塁打で4点目のホームを踏んだ。

チームの勝利に「初戦で負けられないという気持ちで望んだ」と笑顔だったが、失策もあった。このため次戦に向けて「守りからリズムをつくっていきたい」と表情を引き締めた。





2009/05/16(土)  
下妻二11失点 夏への課題、浮き彫りに

  
浦和学院-下妻二 5回表浦和学院無死1塁、マウンドに集まる下妻二ナイン。左端は先発・坂入=上毛新聞敷島球場
6回裏、2死一塁。4番古田部浩壱主将(3年)が一ゴロに打ち取られ、思いも寄らないコールド負けが決まった。ベンチを引き揚げるナインの表情はこわばったまま。小菅勲監督(42)は「力の差以上に相手に力を出させてしまった」と悔しがった。

課題が浮き彫りになった試合だった。「初回の入り方」を意識してマウンドに上ったはずの先発・坂入優樹(2年)は2本の適時打を浴びて2失点。リズムをつくれずに終わり「5回5失点ではチームを乗せられない」と悔やんだ。春季県大会で成長の跡を見せた小島康明(同)、野村達也(3年)も救援に立った6回に2人で6失点。制球が定まらず、甘い球を痛打された。

1回裏、古田部主将の右犠飛で1点を返したが、続く一、二塁の同点機を生かせず、杉山信之(同)が二ゴロ併殺。相手投手に立ち直るきっかけを与えた。力んだ打線は凡打を繰り返し、センバツ大会、春季県大会決勝に続いて、またも左腕に抑え込まれた。最大の課題だった守りもミスが続出。暴投や捕手沼尻真吾(同)の悪送球などが余計な失点につながった。

実力的には点差ほどの開きはなかっただろう。しかし粘り強い野球でセンバツ出場を果たした下妻二にとって屈辱的な敗戦だ。古田部主将は「相手はチームが一つになっていた」と振り返る。
小菅監督は「いい時と悪い時の差がはっきりする。実力にむらがある。解消するため選手と一歩一歩やっていきたい」と話した。夏の大会まであと2カ月を切った。自分たちの求める野球を取り戻せるか。大きな課題が科せられた。











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