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第90回全国高校野球選手権茨城大会
優勝チームの軌跡
常総学院


<2回戦> 2008/07/11(金) ひたちなか市民 第1試合 [終了]
チーム名
常総学院 0 5 0 2 2 0 5 14
茨城東 0 0 0 0 0 0 0 0
( 7回コールド ) 
▽本塁打 田中将
▽三塁打 鈴木
▽二塁打 広瀬、飯田、山岡
▽試合時間 1時間47分
▽審判 金成、早川、渡辺、高橋


2008/07/11(金)  
猛攻14点 常総好発進

  
常総学院-茨城東 4回表常総学院2死三塁、田中将が右越え2点本塁打を放つ=ひたちなか市民
【評】第1シードの常総学院が茨城東から2けた得点を奪って圧倒、コールド発進した。
常総学院は二回表、無死満塁から鈴木朝が走者一掃の適時三塁打を放つなど5点を先取。中盤にも田中の2点本塁打などで得点を重ね、七回は打者一巡の猛攻で5点を挙げた。
茨城東は、初回の先制の好機に得点できなかったのが最後まで響いた。

■常総学院・木内幸男監督(77)「相手が(じゃんけんで勝って)後攻を取ったと聞いて、腹が立った。挑戦者は先行を取るもの。昨日までは全くチームの調子が良くなかったが、見違えるような試合をした。このまま力で押していきたい」

■常総学院・島田隼斗主将(3年)「二回表の5点で流れをつかんだ。次も先制点を奪って自分たちのペースのまま勝ちたい」







<3回戦> 2008/07/16(水) 土浦市営球場 第1試合 [終了]
チーム名
土浦二 0 0 0 1 0 1
常総学院 0 3 8 0 11
( 5回コールド ) 
▽本塁打 飯田
▽三塁打 川崎、中村、田中将、広瀬
▽試合時間 1時間
▽審判 長谷川、有馬、津脇、根本




2008/07/16(水)  
常総打線爆発 13安打11得点

【評】常総学院が切れ目のない攻撃で土浦二を圧倒した。
常総学院は二回裏、無死二、三塁から川崎の右翼線への2点適時三塁打、続く柿岡の左犠飛で3得点。三回には飯田の3点本塁打など8本の長短打で大量8点を奪い、突き放した。
土浦二は投手陣が相手打線につかまり、三回までに11失点。打線もわずか2安打に抑え込まれた。





2008/07/16(水)  
常総 4番飯田に 豪快な一発

  
常総学院-土浦二 3回裏常総学院無死一、二塁、飯田が本塁打を放つ=土浦市営
13安打、11得点。第1シード常総学院は、ため息が出るような強さを見せつけて4回戦へ駒を進めた。
秀逸だったのは打線の集中力。二回裏に3点を先制すると、三回には無死一、二塁から4番飯田大祐(3年)が左越え3点本塁打を放った。打った瞬間に右手人さし指を高々と突き上げた飯田は「2ストライクだったけど平常心で、真ん中に入ったスライダーをたたいた」。豪快な一発はさらなる勢いを生み、この回8得点で早々に勝負を決めた。
試合後、木内幸男監督(77)は取手二時代にエースとして夏の大会全国優勝を果たした石田文樹さの死去にも触れ、「今朝まで気分はめいっていたけど、(打線が)元気を出させてくれたな」と好調の打撃陣を素直にたたえた。島田隼斗主将(同)も「次も早い回から点を取って投手も楽にしたい」と意欲満々だった。





2008/07/16(水)  
土浦二・塚原勇監督(50)の話

「完全な力負け。フォアボールやエラーで負けたのではなく実力の差。しかし1点取ってくれたのが良かった」







<4回戦> 2008/07/19(土) 土浦市営球場 第1試合 [終了]
チーム名
下妻二 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
常総学院 0 0 0 0 0 0 0 2 2

▽三塁打 土肥
▽二塁打 山岡
▽暴投 時野谷
▽ボーク 時野谷
▽試合時間 2時間
▽審判 本宮、景山、永井、小関




2008/07/19(土)  
島田(常総)2安打完封

【評】常総学院が接戦をものにした。
常総学院は0-0で迎えた八回裏、代打土肥の三塁打で好機をつくり、柿沼の中犠飛で待望の先取点。さらにこの回1点を加え、リードを先発の島田が守り切った。島田は9回を投げ2安打完封で堂々の内容だった。
下妻二は先発の時野谷が粘投も、八回に崩れて失点。打線も九回表二死満塁の好機を生かせなかった。





2008/07/19(土)  
存在感示した大器 

  
常総学院-下妻二 9回を投げ2安打完封と活躍した常総学院の島田=土浦市営
■父は甲子園準V投手・島田直也氏
最後の夏、ようやく大器の片りんを見せつけた。常総学院の先発・島田隼斗主将(3年)が2安打完封ピッチング。しなやかな腕の振りから快投を演じ、チームを勝利に導いた。
使った球種は直球とスライダーだけだったが、球の切れ、制球力ともに抜群。先制点のチャンスをつぶし、ムードが悪い回になっても3者凡退。無死から初安打を許した六回も後続を打ち取り、付け入るすきを与えなかった。
だが九回、2点リードで二死満塁のピンチを迎える。それでも直球で押し、最後は内角低めを突いて、どん詰まりの一ゴロ。普段はあまり感情を表に出さない主将も、勝利の瞬間は思わず右手拳を固く握りしめた。
「投打とも素材はピカ一。(島田を)使わなきゃ夏を乗り切れない」と木内幸男監督(77)。素質を信じ続けた監督の期待に応え、「やっと投手で結果を残せた」と白い歯をのぞかせた。
父親は1987年に全国選手権大会準優勝を果たした常総学院のエースで、プロ野球の横浜やヤクルトで活躍した島田直也氏(現・北信越BCリーグ信濃グランセローズ投手コーチ)。青葉緑東シニア(神奈川)時代は内野手だったが、高校から投手を始めた。この日の好投で、父親に少しだけ近づいた。「次も一人一人が自分の仕事をして勝てればいい」。3連覇の鍵は、この男が握っているのかもしれない。





2008/07/19(土)  
師の手腕に脱帽

 2-0の小差で敗れた下妻二。取手二時代の師弟対決となった小菅勲監督(41)は「ゲーム中の駆け引きはさすが。(木内監督は)まったく衰えていない」と脱帽した様子だった。
木内幸男監督(77)率いる常総学院とは伊奈時代も含め、3度目の対戦となる。先発には「彼の勝負勘に懸けた」と左アンダースローの時野谷尚樹(2年)を起用。シュートとスライダーを効果的に使い、ここまでの2試合で25得点の強力打線相手に、凡打の山を築いた。
しかし、八回裏無死から、「シュートが甘く入った」(時野谷)と三塁打を打たれ、救援した坂入優樹(1年)はあっさりと中犠飛を許した。結局、この回2失点。終盤の重すぎる失点が試合を決めた。
「常総学院は素晴らしい教材。この敗戦を受け止め、秋に備えたい」と小菅監督。手応えと悔しさを胸に前を向いた。





2008/07/19(土)  
常総学院・木内幸男監督(77)

「島田は点が取られる気がしなかったが、打線は相手に対応できなかった。向こうは2年生が多く、若さに助けられた」





2008/07/19(土)  
下妻二・岩田智夫主将(3年)

「2年生たちが伸び伸びプレーしていた。よくやってくれたと思う」







<準々決勝> 2008/07/20(日) 水戸市民球場 第1試合 開始予定=10:00 [終了]
チーム名
常総学院 0 0 0 0 0 3 1 0 1 5
中央 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

▽二塁打 島田隼
▽捕逸 飯塚
▽試合時間 1時間51分
▽審判 金沢、渡部、大橋、井上




2008/07/20(日)  
常総 王者の力

 ○…常総学院は「勝つための野球」を徹底し、4強進出。内容は悪くてもそつなく勝ちを拾うところに、王者の風格が漂っていた。
 前日の下妻二戦は2-0で勝利したものの、打線はわずか6安打。木内幸男監督(77)は昨日の試合後「バッターが自信を喪失している。きょうはバントをやらざるを得ないだろう」とイメージしていた。
 0-0の六回表、そのイメージを形にした。連打で一、三塁とし、高野翔(2年)の三塁線への絶妙なスクイズが内野安打となって貴重な先取点を奪った。仕掛けるポイントを心得ている選手たちはこの回、さらに適時打などで、試合の流れを決める3得点を奪った。
 四回から救援した島田隼斗主将(3年)は3安打無失点と、前日完封の好調を維持、守りで計算できるのは何より大きい。「連戦の雰囲気も味わい、少しずつ甲子園が近づいている感じがする」と島田主将。3連覇への歩みは止まらない。





2008/07/20(日)  
ノーシード 力尽く 痛かった攻守のミス

  
常総学院-中央 4強入りを果たせず悔し涙をこらえながら相手校歌を聞く中央ナイン=水戸市民
 第1シード常総学院相手に五回まで互角にわたり合った中央だが、六回以降は地力の差を見せつけられた。ノーシードから快進撃を続けたが、準々決勝で涙をのみ、三年前のベスト4には一歩及ばなかった。
 五回までは互いに無得点。先発島田啓太(3年)を中心に堅い守りで相次ぐピンチをしのいだが、攻撃では併殺やバント失敗で先取点をつかむことができなかった。「1点でも取っていれば、流れが変わったが…」と大里宜広監督(51)。
 均衡を破ったのは常総学院。グラウンド整備で中断後の六回表、4安打に2犠打を絡められあっという間の3失点。以降、緊張の糸が切れたのか、守りのミスも出て、一方的な展開に。先頭打者が出塁した七回もまず1点を取りにいったが、バント失敗で一矢報いることはできなかった。
 大里監督は「さすがに常総学院はよく鍛えられている。つけいるすきを与えてくれなかった」と脱帽するしかなかった。
 点差以上の完敗で、そつのない攻撃や選手層の厚さを見せつけられた。だが、選手らは最後まであきらめなかった。4失策に加え、記録に残らないミスも多かったが、それ以上に投打に光るプレーも少なくなかった。
 ノーシードから勝ち上がる原動力となった、島田を中心とした全員野球に最後まで徹した中央ナイン。試合後、悔し涙を流しながらも、「自信を持って、胸を張って帰ろう」と声を掛け合った。





2008/07/20(日)  
中央 常総の壁

 【評】常総学院が中盤以降、効果的に得点を挙げ中央を退けた。
 常総学院は六回表、無死から連打で一、三塁とし、高野のスクイズ(記録は内野安打)で1点を先制。さらにこの回山岡のスクイズと柿沼の右前適時打で2点を加え、七、九回にも加点した。投手陣は土肥、島田隼の継投で相手をわずか5安打に抑え、零封した。
 中央は先発の島田啓が切れのある変化球で粘投を見せたが、打線が2併殺と決めてを欠き、七回表と九回には失策絡みで失点するなど守備のミスも痛かった。







<準決勝> 2008/07/23(水) 水戸市民球場 第1試合 開始予定=10:00 [終了]
チーム名
土浦湖北 0 1 2 0 1 0 1 0 0 5
常総学院 1 0 0 4 0 0 0 0 1x 6

▽二塁打 田口2
▽ボーク 土肥
▽試合時間 2時間24分
▽審判 熊田、松本、塚田、横山




2008/07/23(水)  
継投策でしのぐ

【評】常総学院が最終回までもつれた競り合いを制し、サヨナラ勝ちを収め、3年連続の決勝進出を決めた。
常総学院は一回裏一死二、三塁の好機に4番島田の中犠飛で1点を先制。その後、2点を追う四回、1点を返しなお二死満塁で2番中村が右前2点適時打を放つなど一挙4点を挙げ逆転。追い上げられて同点で迎えた九回、無死満塁にした後、中村の左前適時打でサヨナラ勝ちした。投手陣は延べ5人をつぎ込み、相手打線を振り切った。
土浦湖北は相手を上回る14安打を放ち、得点圏に再三走者を送ったが、好機を生かし切れなかった。得意の投手リレーも実らず、最後は力尽きた。





2008/07/23(水)  
常総学院 中村サヨナラ打 V3へ〝頼れる男〟復活

  
常総学院-土浦湖北 9回裏常総学院無死満塁、中村が左前にサヨナラの適時打を放つ=水戸市民
5-5の九回裏無死満塁、常総学院の2番中村勇太(3年)は最高潮のボルテージを迎えた球場の雰囲気とは対照的に、驚くほどの冷静さを保ち、打席へと向かった。「監督からお前に任せたと言われて気合が乗りました」。カウント2-1からの4球目、甘く入った外角のフォークを巧みに流し、打球は左前へと抜けた。塁上で右手を突き上げ、何度もガッツポーズ。この日の3打点目はチーム、そして自身のもやもやを振り払う貴重なサヨナラ打となった。
今春から主に4番を任され、この試合まで打率3割をキープ。だが、3回戦以外は無安打で、4回戦と準々決勝は本来の鋭いスイングスピードが影を潜め、途中交代を余儀なくされた。
この日はクリーンアップではなく2番で出場。三回裏、一死からコースに逆らわず左前打を放ったことで、「試合前にイメージしていたつなぎの意識が形になった」と自信を取り戻した。四回には二死満塁から真ん中低めの直球を右前へ運び、逆転の2点適時打。九回裏の好機でも「打てる気がした」と、竜ケ崎シニア時代の後輩、大崎敦(2年)を見事に打ち崩した。
昨夏は中堅手として甲子園に出場。木内幸男監督(77)も「大阪に行っても中村が打てないようだと厳しい」と大きな期待を寄せる。「ずっと打てなくて悩んでいたけど、結果が出てめちゃくちゃうれしい。次も今日のイメージで打席に入ります」と中村。3連覇へ向け、頼もしい男が復活ののろしを上げた。土浦三中出身。178cm、77kg。





2008/07/23(水)  
湖北力尽く 打倒常総かなわず

  
サヨナラ負けを喫し相手校歌を聞きながら涙をこらえる土浦湖北ナイン=水戸市民
春の県大会準決勝で惜敗、土浦湖北は打倒常総学院に燃えていた。だが、結果は九回サヨナラ負け。最終回までもつれる善戦にも「負けは負け。細かいところで差が出た」と小川幸男監督(48)は悔しさにじませ、選手はがっくりと肩を落とし、泣きじゃくった。
二回表に同点、三回には3番田口修也主将(3年)の左翼線への二塁打などを足掛かりに、4番永田達典(同)の中前適時打で勝ち越し、さらに1点を加えた。だが、四回裏に押し出し四球などで3点を失い、さらに二死一、三塁のピンチで、一走が盗塁を仕掛け一、二塁間に挟まれている間に三走が本塁を突き、4点目を奪われた。
その後の投手陣の踏ん張りに打線が奮起。五、七回にしぶとく1点ずつを返し、同点にした。迎えた九回表。一死一塁で5番大崎敦(2年)が中前打を放った。一走永田は無理に三塁を狙ったところ、タッチアウト。流れが切れた。その裏、無死満塁のピンチからサヨナラを喫した。小川監督は「(田口に)変化球で逃げるな」と指示したが、その変化球を痛打された。田口は「フォークがボールだったら、次は真っすぐ勝負だった」とうなだれた。
2度にわたり同点に追い付く打線の粘りと投手リレーで接戦に持ち込み、勝利への執念は見せた。小川監督は3年生に「この悔しさは絶対に忘れてはいけない」と説き、1、2年生には「すべての面できめ細かさをつくっていかないと同じになる」とげきを飛ばした。悔しさをバネに、土浦湖北の戦いがまた始まった。





2008/07/23(水)  
土浦湖北 田口主将 「ゲーム壊した…」

「自分でゲームを壊してしまった」。長打2本を含む3安打を放った土浦湖北・田口修也主将(3年)だが、勝利の女神を振り向かせられず、試合後は大粒の涙を流した。
4月30日の県大会で右ひざの前十字靱帯(じんたい)を断裂。手術すれば今大会に間に合わないため、リハビリのみで回復に努めてきた。ここまで、攻守にわたってチームを支えてきたが、この日は送球間の失点を許すなど、すきを突かれ逆転される要因をつくった。
試合後、小川幸男監督(48)は「あの子は大学でも野球を続けるだろうから」と、あえて「全部お前の甘さだ」と厳しい言葉を浴びせた。引退後に右ひざを手術して来春に備える予定で、「先生に言われた事を大学でもいかしていきたい」と涙をぬぐった。






2008/07/23(水)  
土浦湖北・大崎 精神の弱さ 痛感した夏

「先輩たちと一緒に甲子園に行きたかった」。同点で迎えた八回、救援した抑え右腕の大崎敦(2年)は最終回にサヨナラヒットを許し、マウンドに立ち尽くした。試合後は球場裏で泣き崩れ「気持ちが足りなかった」と振り返った。
仲間を信じて投げようと思った九回無死満塁のピンチ。左打者に対して決め球のスライダーではなく、外角のフォークを選択した。置きにいったのが甘く入り、左前へ運ばれた。試合後、「自分のせいで先輩たちの夢を終わらせてしまった」と責めた。
「もうこんな失敗はしたくない」。敗戦で見つかったのは心の弱さという課題。「気持ちを強く持てるようになりたい。絶対に甲子園に行かないと、先輩たちに恩返しができない」と、来年の夏へ向けて雪辱を誓った。





2008/07/23(水)  
常総・島田 悔い残る投球

「明日こそは低めを丁寧に突く自分の投球をしたい」。安定感を欠き、悔いの残るマウンドとなった先発・島田隼斗主将(3年)は、決勝へ早くも気持ちを切り替えていた。
セットポジションから制球力重視の投球を心掛けたが、「球が高めに抜けることが多かった」と二回途中3失点で降板。それでも再登板した八、九回はスライダーのキレも戻り無失点でしのぐなど、苦しみながらも最低限の結果は残した。
背番号1を背負う土肥慎(同)が背中の筋肉を痛めて本調子には程遠い。木内幸男監督(77)は「島田に頼らざるをえない」と決勝での起用を明言。投打ともにチームを引っ張る主将は「最後まで試合を楽しんで、甲子園に行きたい」と勝利を誓った。





2008/07/23(水)  
常総・高野 攻守で存在感

常総学院の中堅手、高野翔(2年)が攻守で存在感を示した。
同点で迎えた九回表一死一塁、中前安打の打球を素早く捕球し、一走が二塁をけったと見るや三塁へダイレクト送球。見事に刺し、相手の好機になる芽をつぶした。「二回にエラーをしていたので取り返そうと思った。練習の成果が大事なところで出せた」と笑顔で話した。
打撃では1番打者として3度出塁。すべて得点に結びついた。「トップバッターとしての役割が果たせた」と満足げに話すと、「自分の持ち味は足を使って出塁すること。決勝戦はセーフティバントで相手をかき回したい」と意欲を見せた。





2008/07/23(水)  
選手・監督の声

■常総学院・木内幸男監督(77)
「四回は大量点が欲しかった。今日は選手たちも野球の怖さが分かったのではないか」

■常総学院・飯田大祐捕手(3年)
「競り合いの中で勝てたのは大きい。きょうはエラーが絡んだ失点もあったので、明日はうちらしく守備からリズムをつくっていきたい」

■土浦湖北・小川幸男監督(48)
「もう一つ踏ん張ればなんとかなった。そこまで訓練できなかった。きめ細かさをチームに注入しておくべきだった」

■土浦湖北・永田達典(3年)
「みんなに迷惑を掛け続けた。もっと自分が踏ん張れば勝つ試合だった。後輩たちは絶対に甲子園に行ってほしい」







<決勝> 2008/07/24(木) 水戸市民球場 第1試合 [終了]
チーム名
霞ケ浦 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 2
常総学院 1 0 0 0 0 0 0 0 1 1x 3
( 延長10回サヨナラ ) 
▽二塁打 中村
▽暴投 大塚、島田
▽試合時間 2時間24分
▽審判 大曽根、南、内山、山崎




2008/07/24(木)  
底力常総サヨナラ 霞ケ浦「あと1球」

  
3年連続12度目の優勝を決め喜ぶ常総ナイン=水戸市民球場
常総学院が3連覇達成-。第90回全国高校野球選手権記念茨城大会最終日は24日、水戸市民球場で決勝を行い、常総学院が霞ケ浦との延長十回に及んだ死闘を3-2のサヨナラで制し、3年連続12度目の優勝決めた。常総学院は第69-71回と第83-85回大会に続く3度目の3連覇達成。夏の茨城大会決勝が延長戦までもつれたのは、1985年、第67回大会の日立一-土浦三戦(日立一が延長十一回、8-7で優勝)以来23年ぶり。
常総学院は一回裏に幸先よく1点を先制。四回表と六回にそれぞれ失点し一時は逆転を許したが、九回裏、二死一、三塁から宇津木真人(3年)が右前適時打を放ち、土壇場で同点に追いついた。延長十回には一死満塁から川崎将太(同)のサヨナラ右犠飛で決着。先発の島田隼斗主将(同)は2点を奪われるも要所を締め、十回を投げ抜いた。
霞ケ浦は四回表に池田龍生(同)の中前適時打、六回には相手の失策が絡んで逆転。しかし、七回以降は追加点を取れなかった。

【評】常総学院が九回裏の土壇場で同点に追い付き、延長十回にサヨナラ勝ちを収め、3年連続12度目の優勝を決めた。
常総学院は幸先よく一回裏に1点を先制。その後追加点が奪えず、四、六回に1点ずつを失い逆転される苦しい展開。だが、1点を追う九回二死一、三塁で宇津木の右前適時打で同点。十回には一死満塁の好機に川崎の右犠飛でサヨナラ勝ちした。先発島田は2失点の力投を見せた。
霞ケ浦は打線が六回表に敵失絡みで1点勝ち越し。先発大塚が踏ん張り九回裏途中まで投げ、一死一、二塁からエース岡本に託したが1点を奪われ、延長十回に力尽きた。





2008/07/24(木)  
中村激走ホームイン 延長10回決勝犠飛 勝利信じて集中

  
常総学院-霞ヶ浦 延長10回裏常総学院1死満塁、川崎の右犠飛で三走・中村が返りサヨナラ勝ち。捕手・池田=水戸市民
これが「甲子園で勝つ」を目標にしたチームの底力だ。最後の一球まで集中力を保ち、自分たちの勝利を信じて疑わなかった常総学院ナイン。準決勝に続く2試合連続サヨナラという劇的な勝ち方で、見事に3連覇を達成した。
七回表を先発・島田隼斗主将(3年)が無失点に抑えたことで、木内幸男監督(77)は確信を持った。「接戦は後攻めが絶対有利。九回までの3回の攻撃で点が取れる」。捕手の飯田大祐(同)も「苦しい状況をみんなで楽しんでいた」と頭の中には勝利のイメージしかなかった。
九回裏、先頭の飯田が無死から左前打で反撃の流れを呼び込み、その後、代打川崎将太(同)が左前へ執念で落とす。二死一、三塁となったところで、宇津木真人(同)がカウント2-3から内角低めの直球を振り抜き、同点の右前適時打を放った。
「あの場面、宇津木が打ったことで、こっちの勝ちだったのかな」と木内監督。最後は延長十回一死満塁、川崎の右飛で三走・中村勇太(同)が生還。中村は閉会式後に右足の痛みに気付き「集中し過ぎて相手(捕手)とぶつかったことを忘れていた」。ここ2年間初戦敗退を喫した甲子園で「絶対に勝つ」という意欲。その強い気持ちが優勝への原動力となった。
この試合、木内監督は「子どもたちが自分で考えて野球をしないと甲子園で勝てない」と、いつものような積極的な采配(さいはい)を見せなかった。島田隼斗主将(同)も意図をくみ、「一番大事な気持ちの部分で、相手を上回ることができた」と語った。たくましさを身に付け、常総学院ナインは全国での勝利を誓う。





2008/07/24(木)  
島田粘って10回完投 9回のピンチ、鮮やか脱出

  
常総学院-霞ヶ浦 力投した常総学院・島田投手=水戸市民
■プレーでチームけん引
常総学院を束ねる先発島田隼斗主将(3年)が、決勝のマウンドを守り抜いた。延長十回を投げ被安打6、2失点の堂々の投球内容。「甲子園出場」が使命の重圧をはね返し、勝利への執念を見せ付けた。
伸びのある直球とスライダーを武器に打たせて取る投球が持ち味。ただ、この日は「スライダーが高めに浮いた。直球が入ったのがよかった」と、本調子ではなかったが、飯田大祐捕手(同)の配球を信頼した。
1点リードされた九回表。勝利を信じ、これ以上得点を与えることは許されない場面。一死から柿沼弥臣三塁手(1年)、続けて鈴木朝也遊撃手(3年)が失策、あっという間に一、三塁のピンチになった。いずれも打ち取った打球だった。しかし「守備の要、鈴木のせいで負ける訳にはいかない」と気持ちが高まった。直球を続け2ストライクと追い込んだ後、勝負に出た3球目は内角低めにスライダーが決まり、注文通りの三ゴロ。併殺で切り抜けた。
主将として「声で引っ張るタイプではない。プレーで引っ張る」と言い切る。勝ちにこだわり、背中でチームメートを鼓舞し続けた。甲子園では存在感がより輝くに違いない。神奈川・横浜創英中出身。178cm、72kg。





2008/07/24(木)  
宇津木、窮地救う一打

  
常総学院-霞ヶ浦 9回裏常総学院2死一、三塁、宇津木が同点の右前適時打を放つ(捕手・池田)=水戸市民
 常総学院の宇津木真人(3年)の一打がチームの窮地を救った。
1点を追う九回裏、二死一、三塁で打席が回ってきた。木内幸男監督(77)から「好きなように打て」と言われ「気が楽になった。余計なことは考えず、自分のバッティングをやろう」と打席に入った。
フルカウントからの内角低めに来た直球。「思い切り振り抜けた」と右手一本で右前に打球を運んだ。同点となる適時打。一塁上で両手を挙げてガッツポーズ。ベンチは歓喜に包まれた。「これまでチームに迷惑を掛けっ放しだった。あそこで打てて本当によかった。やっと貢献できた」とあふれんばかりの笑顔で話した。





2008/07/24(木)  
常総学院・木内幸男監督(77)

「きょうは島田がよく粘った。(3安打の)中村もやっと形になってきた。勝つには勝ったが本当に苦しい野球だった」





2008/07/24(木)  
カーブとらえ決勝犠飛 川崎

「最低でも犠牲フライ」。延長十回裏同点の場面でまわってきた一死満塁のチャンスに常総学院・川崎将太(3年)がサヨナラの右犠飛を放った。初球に甘く入ったカーブを見逃した直後、ベンチを見ると木内監督は「強気で行け」とアピール。3球目、「普段なら手を出さない」低めのカーブを振り抜いた。





2008/07/24(木)  
頂点目指した2人のエース 通じた思い、託して力投

  
常総学院-霞ヶ浦 9回裏常総学院1死一、二塁、岡本投手にボールを託す霞ヶ浦の先発・大塚投手(左から2人目)=水戸市民
タッチアップの走者が本塁に滑り込み、右翼手からの返球はクロスプレーとなったが、池田龍生捕手(3年)のミットからボールがこぼれ落ちた。サヨナラ負けが決まった瞬間、エース岡本力耶(同)はグラウンドへ崩れるように突っ伏した。茨城大会最後の敗者。県内随一の投手陣を誇った霞ケ浦だが、頂点には一歩及ばなかった。
過去2年、夏は常総学院に敗れた。昨秋は県で優勝したものの、センバツ出場はならなかった。春は岡本が調子を落とし、満足な投球ができなかった。不調の原因は“二枚看板”のもう1枚、大塚貴浩(同)の存在。「意識し過ぎてしまう部分があった」と岡本。ライバル意識が悪循環を引き起こした。5月、2人はランニング中に話し合った。「おれら別に敵じゃなくね?」。吹っ切れた。2人で甲子園を目指すと決めた。
今大会は大塚が不調で岡本がフル回転。5試合に登板し、4完投3完封と実力を遺憾なく発揮した。決勝の先発は大塚。岡本は「後ろにはおれがいるから」と送り出した。大塚はその思いに応えるかのような力投を見せ、八回まで1失点。味方打線も2点をもぎ取った。
しかし、九回に2安打を浴び一死一、二塁カウント0-2となった場面で岡本に声が掛かった。「あとは任せろ」。そう言ってマウンドを受け継いだが、疲労からか球威はいまひとつ。二死一、三塁フルカウントから直球を痛打されて同点とされると、十回に力尽きた。
試合後「みんなに申し訳ない」と泣き伏す岡本に、大塚は最後まで付き添い「胸を張って常総を見送ろう」と声を掛けた。2年前より一歩、階段を上がったものの、届かなかった甲子園。「後輩たちが、この悔しさをばねにしてくれる」。夢を託し、2人のエースはマウンドから静かに立ち去った。





2008/07/24(木)  
強気の攻めに「悔いはない」 2投手支えた池田

  
常総学院-霞ケ浦 マウンドの大塚、岡本両投手を支え続けた霞ケ浦の池田捕手=水戸市民
「悔いはない」。霞ケ浦の2枚看板、大塚貴浩投手(3年)と岡本力耶投手(同)を支えた池田龍生捕手(同)は試合後、前を向いて言い切った。初回の1失点と九回裏に追い付かれた場面、サヨナラの失点について「強気に攻めた結果なので打たれても仕方ない」と振り返った。
先発した大塚は「ベストピッチに近い」状態で、一回以降は常総打線を抑え込んだ。終盤に救援した岡本も球は走っていた。ベンチは最後まで甲子園に行けると信じていた。バッターボックスに向かう打者に全員で声援を送り、雰囲気を盛り上げた。
閉会式後のベンチで、仲間たち一人一人に「ありがとな。楽しかったよ」と声を掛けた。後輩を見つけると「来年頑張れ」と優しく肩をたたいた。最後の夏は終わったが、これからも大好きな野球は続けようと思っている。





2008/07/24(木)  
3点目奪えず涙

  
常総学院-霞ヶ浦 優勝を逃し涙を流す霞ヶ浦ナイン=水戸市民
九回裏二死一、三塁、カウント2-3。霞ケ浦1点リード。初の甲子園まで「あと一球」まで迫った。だが、リリーフ岡本力耶(3年)が投じた内角の直球は、右前にはじき返され同点に追い付かれた。延長十回にはサヨナラ犠飛。ナインはグラウンドに泣き崩れた。
一昨年も、昨年も常総学院に敗れている。昨夏の土浦市営球場で敗れた際、高橋祐二監督(48)は残る1、2年生に向かって「来年は第1シード霞ケ浦、第2シード常総学院となって、決勝で常総を破り甲子園に行こう」と呼び掛けた。この夏、シード順位こそ違ったが、選手たちは「打倒常総」を胸に、一戦一戦を勝ち抜き、初の決勝の舞台に立った。
初回に1点を奪われたが、四回表に池田龍生(同)の中前打で同点に追い付き、六回には敵失で勝ち越し点を奪い、横綱常総学院を慌てさせた。もう1点奪えば、勝利に大きく傾く展開にした。
しかし、なかなか次の1点が奪えない。特に九回、常総学院まさかの連続失策で一死一、三塁の好機を得た場面は、強行策を選択したが、結果は併殺に終わった。高橋監督は「仕掛ければよかった」と悔いた。くしくも試合前に立てた計画は「3-1で勝つ」。その3点目が結局、奪えなかった。
霞ケ浦はここまで岡本を中心に守り切って勝ってきた。準々決勝・鉾田一戦でも押し出し四球の1点を守り切った。「2-1のままで勝ってしまおう」と高橋監督が思ったのも仕方ない。だが、横綱常総学院には少しだけ通じなかった。





2008/07/24(木)  
【常総ナイン喜びの声】

<< 感謝の気持ち/ミスをカバーできた >>

■土肥慎左翼手(3年)「最後まであきらめないでやってよかった。(甲子園は)コントロールだけ注意して投げられれば」

■飯田大祐捕手(3年)「苦しい時こそチームに言葉を掛けた。甲子園では何が何でも勝って持丸前監督に恩返ししたい」

■広瀬祐貴一塁手(3年)「苦しい試合だった。甲子園は小さいころからの夢。常総に入って勝つことが夢になった」

■島田隼斗投手(3年)「投球で要所を抑えることができてよかった。最低でもベスト8以上目指し全力でやってみたい」

■柿沼弥臣内野手(1年)「信じられない気分。しっかり守り、先輩と過ごす最後の夏なので悔いの残らないようにしたい」

■鈴木朝也遊撃手(3年)「(九回表の)自分のミスを内野、島田が抑えてくれて感謝の気持ち。甲子園で借りを返したい」

■田中将太外野手(3年)「代打で出た場面で打てなかったのが悔しい。甲子園でチームに貢献できるよう調整したい」

■高野翔中堅手(2年)「足を生かして全部出塁するつもりで打席に立った。ある程度結果を残せたので良かった」

■中村勇太右翼手(3年)「決勝点のタッチアップは回り込む余裕もなく、ただ無我夢中でホームに突っ込んだ」

■真下光翔投手(2年)「最後なので楽しもうとベンチを盛り上げた。練習でアピールして甲子園のマウンドに立ちたい」

■長谷川悟投手(1年)「土肥、島田両先輩を目標に、来年再来年は自分も甲子園で投げたい。ベスト8以上を狙う」

■羽鳥尊捕手(2年)「ここまで緊迫した投手戦になるとは。負けてる時に全員で盛り上げてあきらめなかったのが勝因」

■田中優次内野手(2年)「雰囲気良く明るくをモットーに、ミスをみんなでカバーできた。甲子園はベスト8以上を狙う」

■宇津木真人二塁手(3年)「昨年、甲子園でエラーしたので、今年はまず、守りでチームに貢献したい」

■山岡大輝三塁手(2年)「今日は守りで迷惑を掛けてしまった。甲子園でチャンスをもらったら思い切りプレーしたい」

■柴崎利大内野手(1年)「甲子園が楽しみ。先輩たちをしっかりサポートしながらいい経験をしてきたい」

■西郷勇太外野手(3年)「下妻二と土浦湖北の試合で勝てたのが大きかった。チャンスがあったら甲子園で一本打ちたい」

■寺沢良樹外野手(2年)「準決勝のチャンスで打てなかったのが悔しい。甲子園では、自分のバットでチームに貢献したい」

■川崎将太外野手(3年)「最後は自分で決められほっとした。甲子園での目標はベスト8」

■宝谷信広外野手(3年)「優勝でき、とてもうれしい。甲子園では守備と走塁でチームに貢献したい」

■尾崎伶緒記録員(3年)「大きな声でベンチ内を盛り上げることができた。一つでも多く勝てるようしっかりとサポートしたい」





2008/07/23(水)  
霞ケ浦 選手・監督の声

  
常総学院-霞ヶ浦 6回表霞ヶ浦2死三塁、渡部の三ゴロからエラーの間に三走・宮崎が勝ち越しのホームイン=水戸市民
■大塚120点の出来 霞ケ浦・高橋祐二監督(48)
「岡本の握力が弱くなっていたので大塚を先発させた。大塚は120点の出来。最後は岡本というイメージがあった」

■霞ケ浦・大久保圭祐主将(3年)
「団結力は負けていなかった。このメンバーで甲子園に行きたかった。高橋監督の下で野球ができて良かった」

■霞ケ浦・橿村漢一塁手(3年)
「常総に勝つためにやってきた。3点目が取れなかった。悔しい」











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